黄蘗(キハダ)の年輪が教えてくれること

こんにちは100年間店主松葉屋店主、善五郎です。

ここのところ信州は暑い日が連日続いています。
今日も京都から観光で来られた方が、
長野のあまりの暑さにびっくりしていました。

ところで
温暖化と言う言葉がひとり歩きしているので、
なんとなく納得してしまいますが、
地球規模で言うとゆっくりゆっくり氷河期に向かっているというのが
大きな流れなんだとか。

確かに、先日のスタッフ池田のブログで、
https://matubaya-kagu.com/blog/archives/4945

青森三内丸山遺跡5500年〜4000年前の時代は
今よりも気温も高く植物の生長も早かった。
そのために栗が巨木に成長したと伝えていました。

地球規模の気象変化はともかく
1本の木の年輪の成長具合から、その年その年の気候の変動を
伺うことができます。

簡単に言うと、寒い年の年輪は成長が遅いため狭く密で
暖かい年の年輪幅は少し広い。

「樹木の年輪が教えてくれること」
http://www.koukouseishinbun.jp/articles/-/127

年輪は過去を測る「モノサシ」
年輪を解析することで得られる情報の一つが、過去の気候変動だ。
桃井助教は東京農業大学奥多摩演習林で、
樹木の年輪と、この地域の気候との関係を研究している。
調査を進める中で、最近興味深いことがわかってきたそうだ。
2〜3月の気温が高いとアカマツなどの針葉樹の年輪の輪が広くなり、低いと狭くなるのだ。
「樹木が実際に成長するのは4月から10月頃までなのですが、成長の良し悪しは
春先の気温の高低によってかなり制限されていることになります」

また、年輪年代学(ねんりんねんだいがく)というものが
あることを知りました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B4%E8%BC%AA%E5%B9%B4%E4%BB%A3%E5%AD%A6

面白いですねー

では、具体的に松葉屋に展示している黄蘗(キハダ)の1枚板を拡大してみましょう。

キハダ一枚板

黄蘗一枚板

左側が表皮側になります成長部分です。
杢目の幅が密な所と少し広いところがあるのが分かります。
正確な気温変動とは言えないものの(地形、南北方向などの要因があるため)
時代を想像することができる気がしませんか?
黄檗全体をご覧ください。

キハダ一枚板

黄蘗一枚板 木裏

 

キハダ一枚板

黄蘗一枚板 木表

100数十年をかけて成長した直径80センチを超える大径木は
奇跡の1枚と言えるでしょう。

たくましい、緑をおびた褐色の肌、
杢が浮き出るような光沢が心踊るほど美しい一枚板です。

1年1年、いえ1秒1秒を生きて淡々と成長を繰り返す。
年輪とは文字通り時間の連なりなんですね。

 

 

ただいま開催中です。

「樹齢200年 広葉樹一枚板のテーブル」展

松葉屋が森になりました。
身近な山で育った広葉樹を丹精込めて製作した一枚板のテーブルです。
https://www.matubaya-kagu.com/pdf/event/2017/20170729.pdf

7月29日(土)~8月27日(日)
10:00~18:00
お休みが変則的なのでお気を付けください。
お休み:9(水)、17(木)、22(火)、23(水)

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