こんにちは、松葉屋家具店の早川です。
今回は前回に引き続き、黒柿の製材の様子を
ご紹介いたします。
前回をまだ見ていないという方は下のリンクから
ご覧いただけますので、ぜひ合わせてご覧ください。
https://matubaya-kagu.com/blog/archives/7948
前回は黒柿がどういった木材なのか
ご紹介いたしました。
そして今回お話しするのは、黒柿の製材風景。
どのように丸太から板にしていくのかをご紹介いたします。
大きな木を板にするにはそれに応じた大きな機械が必要。
そのため、長野市にある鎌倉材木店さんに丸太を持ち込み、
松葉屋の職人が立ち会いのもと、どういう風に挽いていくか
確認しながら製材していきます。
写真手前の頭に黄色いタオルを巻いているのが
松葉屋の職人になります。切り口の状態を見つつ挽く位置を
判断しています。
大きな丸太はまず1人では動かせないので、
鎌倉材木店の方が3名がかりで動かし位置を調節いたします。
端から少しずつ挽いていくと、芯に近くなり、
木目が徐々に見えてきます。
切ってみないと実際の木目は分からず、
黒柿においては全く想像ができません。
ようやく少し見えてきて、
綺麗に模様が入っていて一安心。
ここからさらに挽いていくと、模様は大きく見えてきます。
また、黒柿には特徴的な杢として、孔雀杢というものがあります。
その名の通り、オスの孔雀が
羽根を広げている際の模様に似ているもので、
特に希少とされています。
今回製材させていただいた黒柿には
この孔雀杢があり、私も初めて実物を見ました。
一本の丸太から今回は20本近く製材しました。
見れば見るほど美しい杢目。
挽く場所が変わるにつれてどんどん模様が変わっていき、
挽けば挽くほど新しい木目が出るので、
職人も私も仕事を忘れて楽しんでしまいました。
今回製材した黒柿はこれから家具にするために乾燥をします。
しかしこれがまた厄介で、
割れてしまったり曲がってしまうことが多いです。
そういったことが無いように
板を乾燥させる環境、板の置き方を考え、できるだけ多くの
黒柿を形にしていきます。
今後、どういったものが出来ていくのか
お楽しみにお待ちください。