こんばんは!
100年オーダー家具店主、善五郎です。
家具というと量産品を含め、ほとんど「木材」で作られます。
実際は、金属やプラスチック素材も多いのですが
松葉屋は100%無垢の広葉樹材を使用しています。
「木材」というのはなかなかのクセもので
収縮やそれに伴う、割れ、反りがつきもの。
良いところと、欠点があるんですね。
それを知り、それを抑えながら製作するのが
無垢の家具製作の難しさと楽しさです。
これから数回に分けて、
「家具屋より木に詳しくなる講座」を
ブログで開いていきます。
正直、何回になるやらわかりませんが
ついてきてくださいね。
今回は「樹種の基本」です。
樹種は大別すると、針葉樹と広(闊)葉樹のふたつに分けられます。
植物の進化の過程でみると、針葉樹は約2億年前に発生しましたが、
現在ではやや衰退期にあるといわれています。
広葉樹の現出は約1億年前ですが、現在繁盛期にあるといわれています。
■針葉樹(ソフトウッド)
針葉樹は主に常緑で、針のような葉を持つものが多数です。
カラマツは秋に落葉することから、落葉松とも呼ばれて例外となっています。
また、イチョウ、ヤナギなどは広葉ですが、針葉樹の仲間です。
針葉樹材は、組織を形づくっている細胞の種類が少なく、広葉樹に比べると
単純ともいえますが、それぞれの細胞が多目的な役割を担っている、
という特徴があります。
●主な用途
土木建築・建具・パルプ・箸・椀・什器等の日用品器具に多く利用されています。
●代表的樹木
檜・松・樅・杉・栂・一位・落葉松・ヒバ・パイン・スプルース・銀杏など。
●加工性
軟材で切削しやすい材であるものが一般的です。
■広(闊)葉樹(ハードウッド)
広葉樹は主に広い葉を持ちます。
毎年秋に落葉し、翌年春に新しい葉が芽生えます。
例外としては針状のものや、落葉せずに常緑で越冬するものもあります。
材を組織している細胞は針葉樹と比べると種類が多く、
成長のためのいろいろな役割を分担しています。
また、種類によってさまざまにな表情を見せる木理も魅力です。
洋家具、特に強度が要求される椅子などは圧倒的に広葉樹が多く使われています。
●主な用途
土木建築・船舶車両・家具・運動器具など。
●代表的樹木
楡・欅・樫・椈・桜・楢・胡桃・柏・桂・タモ・桐・楠・
栗・柳・樺・漆など。
●加工性
一般的には硬く加工が難しい。曲木材としては
広葉樹のほうが適材。
ほんのさわりでしたが
いかがでしただしょうか?
次回をおたのしみに!
ただいま開催中!
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2014年 8月9日(土)~9月15日(月)
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その木理は、ほんとうにため息がでるほど美しい。
なにげない日常が、至高の時間になることを
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