こんばんは
100年家具店主、松葉屋善五郎です!
松葉屋の学習机は、
すべて
日本の山で育った、
国内産広葉樹を
自分たちの目で選定して
製作しています。
もちろん、
引き出しの底板から
ツマミひとつに至るまで。
なぜ日本の山で育った、国内産広葉樹に
意固地なほど、こだわるのか。
その理由は4つあります。
①安全性
②適度な強度と重さ
③種類ごとに美しく変化のある木理(木目)
④木を使うことで森を守る
ひとつずつ説明させてください。
今日は
その①安全性について。
国内産広葉樹を使用する以前に
松葉屋の家具はすべて自然素材で
製作しています。
逆に言うと
ベニヤや集成材などの木質系素材
化学塗料、たとえばポリウレタン合成系接着剤
などを一切使用しないということです。
それぞれ説明するとして、
まず「国内産広葉樹の安全性」に戻りますね。
では、逆に外国産材だと危ないのかな。
無垢材とはいえども、外国産のものは輸入の際に検疫により、
多くの薬剤が散布されています。
したがって決して安全とは言えないのです。
そういうハナシはよく耳にします。
本当でしょうか?
松葉屋の出した答えは「わかりません」。
例えば、北米が産出のブラックウォルナット
良質な家具材として名高い材です。
ブラックウォルナットの丸太が貨物船に積まれ
日本の港に到着しました。
それから必ず行われるのが
「検疫」です。
植物検疫は、植物の輸出入に伴い植物の病害虫が
その植物に付着して侵入しないように輸出入の時点で検査を行い、
検査の結果消毒などの必要な措置をとることを言います。
水際で病害虫を阻止するわけですね。
今回、
農林水産省・横浜植物防疫所にお電話して
実際の現場を質問してみました。
港に着いてすぐコンテナを開けて検査する。
キクイムシ、カミキリ、タマムシ、シロアリ
蛾のたぐいがいないか全量を調査する。丸太の場合ほとんどがアウト(虫がいるということ)。
不合格なものについてはコンテナから
土場(広いグラウンドのような場所)に移し
シートをかけて消毒する。使う薬剤は臭化メチル(化学式CH3Br)
臭化メチルとは?wikipediaより毒物及び劇物取締法により特定の業者が
作業する。臭化メチルは
気化した状態で駆除するので、シートから出すと
拡散してしまうため安全。現在は丸太での輸入は減少している。
製材、人工乾燥した上で輸入。
そのため害虫のリスクは少ないため
高度に加工された木材として、
輸入植物検疫の対象としていない。
結果、消毒の必要がない。
いかがですか。
これを聞いて安心?
それとも不安?
いくつか素朴な疑問がわいてきます。
出荷時、あるいはそれ以前消毒することは
ないのか?
臭化メチルは本当に安心なのか?
健康への影響はないのか。
松葉屋の結論
「わからないもの、疑わしきは使わない」
その結果が
「日本の山で育った国内産の広葉樹を使う」
理由のひとつだったわけです。
続きます。