「直し、繕い、使う」金継 Vol.3

こんにちは、スタッフの池田です。

 

前回の投稿から少し間があいてしまいましたが

昨年、スタッフ全員で体験した

「金継」の続きをご報告します!

 

Vol.2では、割れてしまった器をまずくっつけたところまで

ご紹介しましたが、今回はその後

くっつけた漆がかたまり、欠けたりしたところをさらに

なめらかに整えていくための

「肉盛り」についてご紹介します。

 

前回からおよそ1ヶ月後の漆が固まったころ

続きの作業をするために伺いました。

 
久しぶりに見る器は、漆が塗られた部分が黒く完全に固まっていました。
松葉屋家具店 欠け 
今回はこの欠けたところへ肉盛りをしていきます。

まずは欠けたところへ塗る「地サビ」をつくります。
1.地サビ
砥の粉をヘラでつぶつぶが無くなるまでつぶしていきます。

その後、なめらかになった砥の粉に水を吹きかけ
耳たぶくらいの硬さまで練ります。
できたら、半量ずつに分けておきます。
半量はこの後の地サビづくりに使い、もう半量は後の「サビ漆」づくりに使います。

よく練った砥の粉(半量)の隣に
砥の粉の1.5倍の生漆を出し、少しずつ砥の粉と練り混ぜます。
2.サビ漆①
その後、少しずつ地の粉を加え、更に練り混ぜる。
分量はボソボソにならずにしっとりとのびる程度を目安に。

これで地サビが出来上がりました。

続いて、地サビよりも漆の分量が少し多い
「サビ漆」をつくります。

地サビをつくるときに残しておいた、水と練った砥の粉を使います。
この砥の粉に同量の生漆を、なるべく手早く、まんべんなく練り混ぜる。
3.サビ漆②

いよいよ欠けた部分に肉盛りをしていきます。
深い欠けの部分には地サビを、浅い欠けにはサビ漆を塗ります。

前回、漆を塗った部分を400番の紙ヤスリで軽くこすります。

4.サビ漆塗る
竹串を使って、欠けた部分に地サビ、もしくはサビ漆を
少しずつ、乗せるように伸ばしながら塗ります。

このとき表面はできるだけなめらかになるようにしておくと
後々の作業が楽に、仕上がりも美しくなります。

深い欠けの部分井は、地サビを一度にたくさん塗ってしまうと弱くなるので
地サビは2〜3㎜程度にして、まず乾燥させ
乾いたところへまた肉盛りをして、器から盛り上がるくらいまで
肉盛りが進んだところで最後はサビ漆を塗る。

浅い欠けは、サビ漆が器よりも少し盛り上がるくらいに盛る。
(乾くと少しやせるので。)

以上が、肉盛りの行程です。
作業後は室に入れ、1週間から2週間ほど乾燥させて
次の行程へ進みます。

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