一枚板の魅力といったら
『耳』ですね。
こんな姿で立っていたのかなと想像できて
板の表面のなめらかさとの対比もあって
木の本当の姿が見えるようです。
荒々しい雰囲気を残したり
きれいに整えたり
仕上げによっても雰囲気が異なるので
一枚一枚じっくり見ていくととってもおもしろいです。
現在松葉屋にある一枚板の中から
そんな魅力的な『耳』を紹介します。
栗の一枚板。
幅の広い耳がとっても迫力があります。
さわるとでこぼことした手ざわりで、栗特有のはっきりとした杢目の雰囲気が耳にも感じられるようです。
こちらも栗の一枚板。
ぐっと凹んでいる耳の部分がとても表情があります。
凹んだところをさわって、どのくらいまで手が入るのか確かめてみたり、のぞいて見たくなってしまいます。
栃の一枚板。
個性的な形をした一枚板なので、出っ張ったところの耳も
面白い形をしています。
皮を多めに取って仕上げているので手ざわりはすべすべと
していて、栃独特の柔らかい雰囲気があります。
栃の一枚板。
まっすぐ育った幅も大きな一枚板です。
板表面の白さとは対照的に
耳には灰色、茶色、焦げ茶色、いろいろな色が見えて
縁取りがされているようです。
山桜の一枚板。
耳の部分だけ漆で仕上げています。
荒々しいごつごつとした耳の雰囲気が漆を塗ることで
より一層引き立って、焦げ茶色に光る様子はとっても格好いいです。
こんな風に『耳』と一言で言っても表情は様々。
板の杢目だけでなく、耳も注目して見ていただくと
より一枚板を楽しめると思います。