松葉屋の「ハギ」のテーブル
こんばんは、スタッフの池田です。
松葉屋でつくっているテーブルには
一枚板のテーブルと
何枚かの板を張り合わせた「ハギ」のテーブルがあります。
ブログでも何度か紹介している
「3本の木でつくったテーブル」
が、ハギのテーブルの代表的なもの。
一枚板に比べ、天板の厚さも30㎜と薄いので
スッキリとした印象になります。
そもそも「ハギ」というのは
無垢の板を
並列に合わせることを言います。
接い(はい)でいる。
という言い方もします。
接いでいる枚数で
2枚ハギ、3枚ハギ、という呼び方をします。
たまに、1枚でないことから集成材や合板と勘違いされることもあるのですが
ハギのテーブルは無垢板をつかっているので
これらとはまるっきり別のものになるのです。
(集成材や合板は細かく砕いた木を接着剤で固めて板にしたものなので
作り方も違いますし、強度や機能も違います。)
松葉屋のハギのテーブルは
職人が杢目を見ながら組み合わせてつくるので
人の手や想いが加わったテーブルになります。
両サイドは耳を残しているので
3枚のうち、どこを残そうか、と考えるのも職人さんの感性です。
特に荒木という磨かれる前の材を見ていて
それがテーブルとして仕上がったものを見たときは
職人さんの「考え」に触れたようでとてもワクワクしました。
松葉屋に搬入になった日は
運び終わって、一息ついたとき
ゆっくりと眺めながら
「いいなー」とスタッフで言い合っています。
人の手が入る事で、急に愛おしく、愛着がわいてしまうんですね。
また、細い材も合わせる事でテーブルとして使う事のできる「価値」がうまれる。
ということも、私がハギテーブルから感じたことです。
「細いから」と、テーブルとしての選択肢から外され
美しい杢目であっても使われない、というのはとてももったいないです。
1枚板と比べて小さな木を使っていることで
なかなかその良さを正面から見てもらうことが難しく感じることがあります。
大きい木が特別に偉いわけではないので
松葉屋に来たら、つくられたものそれぞれの意味を感じていただいたり
私たちにぜひ聞いていただきたいと思います。
すべての木を同じ目で見て
自分にはこの「木」がいい。
と、選んでいただけることが
一番うれしいし
ずっと使っていただく事につながると思うので。
ハギテーブル、ぜひ見にいらしてください。
きれいですから!
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書いた人スタッフ/池田奈美子
「なぜ?どうして?」と私が疑問に感じたことをお伝えすることでみなさんの疑問が晴れることを願って。
松葉屋の家具やアートギャッベ、森との関わりを日々感じたままにお伝えします。
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