松葉屋のちいさな森の春:力強く芽吹くスギナたち

松葉屋のちいさな森が、
鮮やかな緑色に包まれる季節になりました。
こんにちは。松葉屋家具店の滝澤善五郎です。

様々な木が思いっきり花を咲かせ、芽吹いてきました。

松葉屋のちいさな森の春一番を彩る「オカメザクラ」

花なのでしょうか?
板谷楓の新芽です。

ふと下を見渡すと、今年は特にスギナが勢いよく、
生き生きと地面を覆っていることに気づきました。
去年の春はここまでではなかったはず。

その力強い生命力の広がりは、驚きと共に、なんだか頼もしくも
感じられます。松葉屋のちいさな森は、
人の手を加えず、
自然のなすがままに見守りたいと思っているので、
今年のこのスギナの勢いも、森が見せる春の表情のひとつとして、
そのまま受け止め、楽しみたいと思っています。

春先に顔を出す「ツクシ」が胞子を飛ばし終える頃、
入れ替わるように伸びてくるのが、
この緑鮮やかなスギナ(栄養茎)です。
地下に長く茎を伸ばして広がるそのたくましさは、
昔からよく知られていますね。
地球上ではるか昔から生き続けてきた、歴史あるシダ植物の
仲間でもあります。

では、なぜ今年はこれほどまでに力強く、
松葉屋のちいさな森で芽吹いているのでしょうか?
いくつかの自然の条件が重なったのでしょう。

ひとつは、土壌のコンディションかもしれません。
スギナは、少し酸性の土壌や、栄養が控えめな土地、
あるいは粘土質の場所を好む性質があると言われています。

もしかしたら、雨や他の植物の影響で、我が家の森の土が、
偶然スギナにとって「今年はここが心地よいぞ」と
感じる状態になったのかもしれません。

それは良し悪しではなく、単に自然の移り変わりの中で
起こる変化なのでしょう。

そして、地下での着実な営みも理由でしょう。
私たちの目には見えませんが、スギナはその地下茎を
時間をかけて広げていきます。

去年は目立たなかっただけで、地下では来るべき春に向けて、
力強くネットワークを構築していたのかもしれません。
その蓄えたエネルギーが、今年一気に地上でのびやかな
姿となって現れたと考えると、その生命力に感心します。

今年の春の気候も彼らを後押ししたのかもしれません。
暖かさ、雨の恵み、そして陽の光。
これらの自然の要素が、スギナの成長にとって絶妙な
条件を奏でたのではないでしょうか。

森の木々が葉を茂らせる前に、
春の光を存分に浴びて成長する姿は、自然の巧みな
サイクルを感じさせます。

こうして見ると、スギナの力強い姿は、
森が生きている証そのもののように思えてきます。
その強い生命力は、見方を変えれば、私たちにとっても
ミネラル豊富な自然の恵み(スギナ茶など)として、
古くから活用されてきた側面もあります。

また、土壌の状態をそっと教えてくれる、
森からのメッセージと受け取ることもできるかもしれません。

今年の春、松葉屋のちいさな森で勢いよく広がるスギナたち。
その緑の絨毯は、森の新たな活気であり、
多様な生態系の一員です。

人の手を加えず、ありのままの自然の営みを見守る中で、
こうした変化に出会えるのは、ささやかな喜びです。
この力強い春の息吹を、しばらく楽しみたいと思います。

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