
今日から、秋のギャッベ展です
昨日の夕方
赤帽さんに6人来てもらって
一枚板とギャッベを、入れ替えました
先週のメルマガに、店の匂いが一日で変わると書きました
実際の匂い・・・
広葉樹とエゴマの香りから
羊毛のケモノのニオイに
というのはちょっと冗談
変わったかどうかは
店で確かめてください
今日は、ギャッベを選ぶ話です
この秋のギャッベ
松葉屋がギャッベの紹介を始めたのは、2007年の秋
この秋で、十九年になる
この秋のギャッベは
7月に、イランで買い付けたものが
加わりました
戦争状態だったイランの状況が
停戦の状況になったほんの隙間
選定人が選びに行ってくれた
僕が7月に行ったときは
外が四十度を超えていた
空気がカラカラで
水を飲んでいないと脱水症状になる、と注意された
それが日本に届いて
佳子と僕で、選んだギャッベ
千枚単位を、一枚ずつめくる

ここからは、平時のギャッベ選定を紹介します
積まれたギャッベは
千枚単位
それを一枚ずつ、全部
めくって見ていく

ギャッベを選ぶとき、色や柄はあとまわし
選ぶとき
色や文様は、あとまわし
先に、触る
羊毛が上質か
糸の撚り、織りの確かさ
風合い、肌触り
触れることが、とにかく大事
たとえば、手首の内側で触れてみる

糸の詰まり具合はどうか
底突き感はないか
支えてくれる頼もしさは、どうか
長く選定をしてくれている人も、言っていた
「毛が硬くなっているものがたまにあるんです。
場所によって肌触りが良くないものがあるんですね。
これは触ってみないとわからないです。」
それから、文様、色彩、糸の艶
真冬の夜に降った、細かな新雪
早朝、一転して雲ひとつない青空
まっさらな、誰も踏み入れていない白い野を
一歩一歩、踏み歩くようなギャッベ
清流の上澄を
ふたつの手のひらですくいとって
それを蒸留したような
純度の高いギャッベ
五感を使って
ギャッベに入り込んで
「いちまい」と対話する
手ばかり、写っていた
「千枚とか見ても、何枚あるかなって」
佳子が、以前お客様にそう話していました
撮りためた写真を見返したら
手ばかり、写っていた
床に膝をついて
めくって、押して
また、めくる
佳子とふたりで選定に行くと
僕がいいと言うのは、あまり選ばれない
「これ、絶対だめ」と言われて
基本はもう
佳子の感覚を信用している
その佳子が、以前こう書いていた
「見た瞬間に、私の中でギャッベが大きく2つにわかれます。
絵のようなギャッベと、そうでないギャッベに。
絵のようなものは、感性のとびぬけた織り子さんが、織りたくて織りあげた一枚で、
私の心をつかんではなさなくなる芸術品の域のもの。」
同じ倉庫から来ても、違う
同じ倉庫のギャッベでも
織っている人は、おそらく何千人といる
その中から選ぶのだから
百人いれば、百通りの選び方がある
ご夫婦のお客様が、話していた
「同じメーカーから持ってきてるのに違うよね。」
正直に書くと
イランで、最上質の誉れ高いゾランヴァリの倉庫の中

「松葉屋らしい」基準で
選定していくと
「なんでこれを選んだんだろう」
というギャッベが、ほとんどなのは事実
(ふつうに言えば、上質な、いいギャッベなんですよ)
そういう一枚は
どんどんどんどん省いていく
僕たちは数をそろえる、という気持ちは
全然ないから
自分たちが好きではないものは
絶対に選ばない
僕たちが欲しくて欲しくてたまらない
自分の家に迎え入れたいというものだけ
千に、一枚二枚
手のかたちが残る
それでいて
いや、だからこそと言うべきか
佳子が「これは、自分で使いたい」と
いちばん気に入っていた一枚を
お客様が、選んで持ち帰られた時のこと
手放したことが寂しくてたまらない
佳子の横顔を見たことがあります
それほど思い入れが強いギャッベの一枚

手のひらで押して
手を離すと
毛並みに、手のかたちが残る
この手ざわりは
写真では伝わりません
膝をついて
手のひらを、当ててみてください
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秋のギャッベ展
会期 10月9日(金)〜11月3日(火・祝)
定休日 火水曜日
※最終日の火曜は16時までの営業
時間 10:00 − 18:00
会場 松葉屋家具店+くらし道具学研究所
〒380-0841 長野市大門町45
電話 0120-55-2346
10月10日からの三連休も、開けています
(13日・14日は、お休みです)
二百枚以上を、広げてお待ちしています
見て、触れて
ときには寝転んでもらいながら
佳子が、ギャッベの話をしています
時間を忘れて一時間、ときには三時間

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※2026年10月9日のメールマガジンに、書き足してブログにしました
あわせて読む
・ギャッベ「いちまい」を選ぶ(2023年)


