こんにちは。松葉屋家具店の早川です。
私は今、松葉屋で扱っている椅子の最後の仕上げ、
えごま油を使った塗装をしております。
以前のブログにて、松葉屋の椅子の仕上げについて
細かくお話しさせていただいていますので、
そちらもぜひご覧ください。
https://matubaya-kagu.com/blog/archives/8041
今回は、実際にどのようにして仕上げているのかご紹介いたします。
まず最初に行うのは、椅子の磨き作業です。
出来上がったばかりの椅子というのは、
実は少しザラザラしていたり、細かい傷や汚れがついています。
そういったものを最初にヤスリを使って磨いておくと
最終的な仕上がりが全く変わってきます。
松葉屋ではこの際に使うヤスリは♯400という細かい目のものを
使用しています。
全体的にヤスリで磨き終わったら、いよいよ塗装になります。
使うのは長野市鬼無里産のえごま油。
圧搾しただけの純粋なえごま油はとても綺麗な黄金色をしています。
これを布巾に少し染み込ませ、擦り込むように塗っていきます。
筆で塗ったほうがムラなく、作業としては早いのですが、
どうしても塗り過ぎてしまい乾燥にとても時間がかかってしまうので
現在はこのように薄く、丁寧に塗装をしております。
塗装前は、細かい粉で全体的白っぽいですが、
仕上げると濡れ色が付き、より木目などがはっきりしてきます。
あとは乾燥を待ち、最終的なザラつきや毛羽立ちを
調整してお客様のもとにお届けしております。
松葉屋では椅子の最後の仕上げだけを行いますが、
この仕上げ次第で椅子を触った時の気持ちよさが決まります。
お時間はいただきますがお客様にご満足いただけるものを
お届けできるよう、今後も一脚一脚丁寧に仕上げてまいります。
店頭にも展示用に仕上げた椅子がございますので
ご機会がありましたらぜひ座り心地だけでなく触り心地も
味わいにお越しください。