アニマルウェルフェア、あなたはどう考える?(前編)

最近気になっていることに「アニマルウェルフェア(動物福祉)」という概念があります。みなさんはご存じですか?

アニマルウェルフェアとはなにか農林水産省のサイトを見てみると、
「動物の生活とその死に関わる環境と関連する動物の身体的・心的状態」と定義されています。

家畜を快適な環境下で飼養することによって家畜のストレスや疾病を減らすことが結果として生産性の向上や安全な畜産物の生産にもつながると、農林水産省ではこの考え方を踏まえた家畜の飼養管理の普及に努めているとあります。

ここで対象となる動物は、たとえば農場や動物園、ペット、実験室、野生動物にいたるまで幅広く適用されます。動物のストレスや苦痛を最小限に抑える適切な飼育、栄養、運動、医療ケア、さらには繁殖の管理なども含まれます。

つい先日、トヨタ自動車の高級ブランド「レクサス」に関するニュースを見かけました。「アニマルウェルフェアの視点から本革シートなど従来の高級車に搭載されてきた動物由来の部品を減らしていく」という内容で、トップの渡辺剛氏は“社会的責任”として自然と共存する車でなければいけないとコメントしていました。

牛革は“食肉産業からの副産物”のため、これを使用しないことがアニマルウェルフェアの視点とどう関わるのか考えてみたいと思います。

まずは革の製造工程を整理してみましょう。
食肉用として処理される段階で皮が剥がされ、「鞣し前処理」といって血液や肉、脂肪などの余分な部分が取り除かれます。この処理が終わった「湿革」はまだ腐敗しやすいため、塩漬けにして保存。このようにして食肉産業からの副産物として得られた原皮が、牛革として加工されていきます。

これら一連の過程は素材の循環利用という観点から見れば効率的ではありますが、一方で食肉産業そのものの環境問題や動物の倫理的問題などと密接に関連していることがわかります。

食肉の副産物である牛革を自動車に使わないことが社会的責任を果たす役割になると単純に考えることは難しそうです。

諸問題は「牛肉を食べる」ことからはじまってますよね。

—————

今日のおはなしはここまで。
次回はもう少し食肉産業の構造についても掘り下げてみようと思います。

タイトルとURLをコピーしました