こんばんは。100年家具店主、善五郎です。
現在、松葉屋では
「春の一枚板テーブル展」を開催中です。
日本の山で育った樹齢200年の広葉樹からつくった一枚のテーブル。
同じものは二つとなく、自然の中で育まれた豊かな表情をもつ木々。
しなやかに、力強く、凛とした佇まいが物語るものは、時代が流れても、暮らしのかたちが変わっても、私たちに何か大切なことを教えてくれるのかもしれません。
そんな一枚板のテーブルができるまで。
その過程をみなさんにお伝えしたいと思います。
「一枚板のテーブルができるまで」
01 原木を選ぶ
02製材と乾燥。家具をつくること、届けること
03直し、繕い、永く使い続けてもらうために
「ものの行く末を見通したい」
その思いでまずは、自分たちの目で木を選ぶことから松葉屋の家具づくりは始まります。私たちが買い付けをする銘木市は、日本の山で育った広葉樹が並ぶ日本屈指の場所です。
ここに運ばれてくる木々は、家具をつくるために過剰に搾取されたものではなく、森が育つ過程で、適度に伐採されてきたもの。
そんな大木の中から、一枚板のテーブルはつくられていきます。
その文脈を受けて、私たちが大切にしたいのは
・自然に還るものづくりをすること
日本は、森の国です。
深い山を背景に、いにしえより森の民は木を切り、
暮らしの道具をつくり、そして森を育ててきました。
時代は流れ、どんなものにも、人の科学が通用するようになった今、
私たちのものづくりのかたちは、極力、不自然でない姿を目指したいと思うのです。
ものごとには表と裏があり、どちらが正しいとも言い切れないことはたくさんあります。ただ、極力は、自分の目の届く範囲で、自分の五感を頼りに、無理のないものづくりの循環となるように、豊かな森が育つようなものづくりの在り方を模索していきたいと思うのです。
日本の広葉樹を、自然に使う。
これが現時点で、僕たちが守るべき最低限のものづくりの在り方ではないだろうか、と自問自答しています。
さらに今後は、身近な森で採れた木々を使ったものづくりを目指していきたい。
これから先、まだまだ何十年もの時間がかかることになるかもしれませんが、少しずつ、少しずつ自分にできることを常に疑って、精査して、正直に、森に敬意を払っていきたいと思います。
一枚一枚の広葉樹のテーブルが物語る背景を
感じてもらえるような「一枚板のテーブル展」になることを願って。
ぜひ一度、お立ち寄り頂き、手に触れてみてくださいね。
お待ちしております。
日本の山で育った樹齢200年の広葉樹
「一枚板のテーブル展」
2018年2月24日〜3月18日 .