松葉屋のちいさな森にうまれた生態系・アブラゼミとミンミンゼミ

今日は8月27日。残暑御見舞申し上げます・・・なんだけど、
連日の猛暑で、「絶賛・真夏」ですね。
いかがお過ごしでしょうか。

アブラゼミとミンミンゼミが上と下に重なるように鳴いている。
この光景は珍しいんじゃない?

上がミンミン、下がアブラね。

身近なセミだけど、残りの夏を惜しんで
アブラゼミとミンミンゼミについてちょいと調べてみました。

アブラゼミ

学名:Graptopsaltria nigrofuscata
体長は約5cm
幼虫期間は、2-4年。セミの仲間で、羽に色がついている種は、世界的に見ると
珍しいのだとか。僕らには一番なじみのあるセミだけどもね。

日本国内では北海道から九州、さらに屋久島にも分布。
朝鮮半島や中国北部にもその姿を見ることができる。

アブラゼミの分布 身近な生き物調査(環境庁 1995)より

 

アブラゼミの成虫は、主にバラ科の樹木に集まるそうだから、
松葉屋のオオヤマ桜で鳴いていたのはそういうわけか。

7月から9月にかけての夏の間に活発に鳴き声を聞かせてくれる
他のセミに比べ、夜間にも鳴いていることがよく観察されるといいます。

都市化や温暖化の影響を受けやすく、特定の地域でその数が減少しているとの
報告があり。とくに乾燥した土壌を好まないため、都市部の乾燥化や
環境変動に敏感なんですと。
あたりまえに感じていたセミの鳴き声が減ってしまうのはさみしいな。

 

ミンミンゼミ

学名:Hyalessa maculaticollis
特徴: 体長は約3.5cm。
幼虫期間は、2-4年。比較的小さいサイズのセミで、
名前は独特の「ミンミン」という鳴き声から。わかりやすい。

日本では北海道から九州までと、広範囲に分布。

ミンミンゼミの分布 身近な生き物調査(環境庁 1995)より

アブラゼミよりも関東周辺に集中している感じはあるね。

ミンミンゼミは、ケヤキやサクラなどの樹木に好んで集まる傾向があり、
7月から9月にかけて鳴き声を聞かせてくれる。
高温を嫌うため、山地林でしか見ることができないって。今年の夏は辛そう。

逆に幼虫が乾燥した土壌を好むため、ヒートアイランド現象によって乾燥化した
一部の都市部にも好んで現れるようになったとの説もある。

 

どちらのセミも幼虫期間はが2-4年だから、松葉屋のちいさな森に葉が繁り
はじめてようやくセミのお母さんが卵を産みつけてくれたんだね。
来年はもっとたくさんのセミたちが住みついて、
もっと盛大に鳴いてくれるとうれしい。

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