こんにちは、スタッフの池田です。
先日、と言ってももう先月の話なのですが
6回目の森へいくツアーを開催しました。
小谷村大網(おあみ)で「くらして」の前田さん、北村さん2家族に里山の暮らしを体験させていただきます。
今回も宿泊は「大網農山村体験交流施設 つちのいえ」。
大町市の荒山林業さんの林業地で伐倒を見せていただきました。
今回も盛りだくさんのツアーの内容をかいつまみながらお伝えします。
小谷村大網地区で昔から作られている栃餅。
栃の実を拾い、殻をむき、灰汁を抜き、蒸して、もち米と一緒につく・・・
という気が遠くなるような工程を経て
やっと口にすることのできる、とっても芳しいお餅。
前回はくらしてさんで事前に作っていたものを
七輪で焼いて食べました。
今回はその栃餅を食べるだけではなくて
作る工程の一部をお手伝いさせていただこう!
ということになり
「栃の実の殻剥き」を体験させてもらうことになりました。
つちのいえに着いて
思いながら各々お昼ご飯を食べていると・・・
外からなにやら威勢のいい掛け声が!
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いきなり餅つきが始まりました。
作りたてを食べるためには
あとで作る時間がないから始まる前についてしまおう!
ということで、北村さん(杵を持つ)と前田さん(手で返す)
がすごい速さで美味しいお餅をついていきます。
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早く!
丸めないと硬くなっちゃう。
これまたすごい速さで、さとこさん、あやかさん(前田さん、北村さんの奥さん)が
あんこを包みながらお餅を丸めていきます。
手さばきに見惚れます。
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そうこうしているうちに、参加者の方の中から
誰ともなくお手伝い隊が生まれ、お餅を丸める・・・
気づけば手元に大福餅が!
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うまい!
当たり前ですが、モチモチです。
もち米だけよりも、弾力があります。
栃餅の独特の風味(例えようがない)香ばしいような
お山の味がします。
さてさて
そんな怒涛の餅つき〜大福餅から
あいさつもそこそこに始まった森へいくツアー
お茶を飲んで、自己紹介もすませ
さっき食べた栃餅の材料になった「栃の実」を落とす
大きな栃の木を見に出かけました。
あいにくの雨模様。
どうも、前回のツアーから一日目は雨が降ると決まっているようです。
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大きな木ですよ。
集落から少し山を車で登ったところに、立つ栃の木。
周りを見渡すと、少し距離を保ちながら栃が転々と生えています。
それがみんな大きな木。
そして、さらに少し斜面を登っていくと、さらに大きな栃の木がありました。
松葉屋にある一枚板よりも幅の広い、直径の栃の木でした。
大網では「栃の木は切るな」と言われているそうで
杉林の中に
ポツリポツリと栃の木が残されています。
大きな実をつける栃の木が大切にされてきた様子が山を見るとわかります。
つちのいえに戻ったら
栃餅づくりの一部を体験。
栃の実の殻むきをします。

水につけた栃の実
つるつるしています。

こういう道具で
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横にスライドさせながら栃の実に力を加えて
カポッと剥いていきます。
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ちょっと栗っぽいですね。
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慣れるまでちょっと大変ですが
だんだん口数が減り・・・集中。
かと思うと
「おっ3回で剥けた」とか
「楽しい・・・」
なんていう独り言が飛び交い
夢中になりました。

気づけば、剥かれた栃の実と殻が山になっていました。
でも、きっともっとたくさんやる事になる大網のみなさん。
すごいです。
美味しい栃餅をありがとうございます。
こうして剥かれた実は1週間流水にさらして灰汁を抜いて
灰と一緒に炊いて灰汁を抜いて・・・
最初に食べた栃餅になるまで、まだまだ時間がかかります。
一つの工程を体験しただけでも
人の力を感じて
「食べる」ための惜しみない手間と時間の感覚に改めて驚きました。
多分、自分の口にしてきたものの中で
もっとも時間がかかった食べのもなんじゃないかと。
食べ物に対する時間の次元が違いました。
晩御飯はこれまた美味しく
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皆で作った笹寿司と
くらしてさんの調理担当のスタッフの方が作ってくれた
里のご馳走がたくさん。
山の話、森の話、大網の話・・・
いろんな話に花が咲き
それぞれに楽しい時間を過ごしながら
一日目が終了しました。
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明日は晴れますように。


