原木からのオーダー家具制作:1本の山桜から、たくさんの家具を作りました

こんにちは、スタッフの池田です。

6年ほど前に
「山桜の原木から家具を作れないか」
というご相談をいただきました。

お客様のKさん
ゆかりの土地に生えていた
山桜を譲り受けたということで
ずっと使える形に残るものを作りたいという
ご希望でした。

まずは製材をして乾燥させることが先決なので
製材所へ運び
松葉屋の職人が立ち会いながら製材をしました。

 

棚などの制作を予定しているので
厚みは21〜3ミリ程度に製材
全部で20枚近くになりました

 

製材したばかりの瑞々しい山桜は
手で触れるとしっとり
少し冷んやり

木口に割れが入っていますが
上品な赤さと木目の整った姿からは
育った土地の穏やかさを感じます

そこから乾燥を1年半ほどして
制作が始まります。

 

制作の第1段は
コーナーシェルフとオーディオの棚、踏み台
の3種類

オーディオの棚は
棚に納めるスピーカーの大きさや
置く場所に合わせて寸法を決め

コーナーシェルフも
ご自宅へうかがって、採寸して寸法を決めました。

 

山桜の淡い赤い色、緑がかった赤色
白太のやさしい色合いも
とても美しい仕上がりました。

第1段のお届けが終わり
残りの材料もまだたくさんあるので
次の制作の計画を練ります。

 

そこから2〜3年
第2段の制作物が決まり
制作が始まりました。

第2段は
オーディオ棚の隣に置く
本棚と文机が2台、
第1段の時にも作った踏み台
の3種類

山桜の木目の良いところがギュッと詰まった
素敵な仕上がりです。
文机の抽斗も脚も全て山桜で作っています。

 

そして、第2段のお届け

 

以前にお届けした家具たちも
Kさんの大切なもので飾られています

第1段でお届けしたオーディオ棚の側面の板は
さらに赤くなり、深くていい色合いに

使われている家具の姿が見られて
とても嬉しい再会です。

 

原木からの家具制作は
製材〜乾燥〜制作に
たっぷり時間がかかりますが
木の乾燥を待つ間に
必要なものを見極めたり
お家にあった寸法はどうかな
など
じっくり、ゆっくり
取り組む時間がもてるのも良いですね

早く良いものができるのも素晴らしいですが
一生の中で、そう何度もあることではない
オーダー家具作りです

大切な原木を製材するところから
時間をかけて取り組ませていただけたことは
大変ありがたく
良いお仕事をさせていただきました。

 

<製材直後の山桜>

 

<仕上げ後の山桜>

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