こんにちは、スタッフの池田です。
梅雨かな、と思うような日もあったり
真夏のように暑い日もあったり
季節がうろうろしながら
本格的な暑さがやってきましたね。
連日の猛暑で体もびっくりしています。
そんな暑い日中でも
早朝はまだ少し涼しくて
雨の降った次の日の晴れた早朝、
アスファルトから
蒸気が風に乗ってどんどん空に登っていくような
空気の流れを感じます。
山間に行くと特にこの時期は
霧が出ていたりして幻想的ですね。
そんな
「霧」が作品として長野県立美術館では鑑賞できます。
「中谷 芙ニ子(なかや ふじこ)」さんの
霧の彫刻
1日4回
10:00、12:30、14:00、15:30
の時間になると
美術館の入り口の隣
渡り廊下のちょうど下の所から
もわ~っと白い蒸気が噴き出して
あっという間に当たりが白く包まれていきます。
風がゆるい日は
滞留している時間が長いので
霧に包まれると
隣にいる人はもちろん
自分の手を顔の前に持ってきても
見えないくらいです。
走ったりしたらとっても危ないので
ただただじっと
白い空間を見つめて
じわーっと霧が晴れて
景色や人影が浮かび上がってきた時に
霧が出る前まで見ていた景色なのに
白さに包まれた瞬間に
人がいたことや
階段や建物があったことを
忘れてしまっていたことに気づきました。
何も見えなくなって
またそこに景色が浮かび上がってくる様子は
確かに「彫刻」の凹凸を感じました。
「霧は地表面にくっついた雲」
と
“すごすぎる天気の図鑑”という本で読んだことを思い出しました。
「雲に触ってみたい」と
こどもの頃に思ったことがあったので
唯一触れられる雲が霧なのかもしれないですね。
晴れていると、美術館の裏から流れる風の影響で
霧は上に登っていって
風が強いと、美術館から公園を抜けて
車道の方までぐんぐん流れていくこともあると。
日によって表情が変わる「霧の彫刻」は生き物みたいです。
霧の発生のタイミングは
季節によって時間が異なる場合があるので
美術館に行ったら、スタッフの方に時間を確認してみるといいですね。