100年家具店主、松葉屋善五郎です。
今回のブログでは、
「ギャッベのお手入れについて」。
これまでにみなさんから寄せられた、質問や困りごとにお答えするQ&Aをご紹介します。
他にも、ギャッベのお手入れについて、心配なことがありましたら松葉屋になんでもご相談くださいね。
Q:柴犬くんにギャッベの四隅をかじられて、糸がほつれました。
おあずかりした時は、四隅をきれいに(?)かじられて、端をかがっているキリム部分だけではなく、絨毯部分(起毛しているところ) も毛が少なくなっていました。
松葉屋がいつもお世話になっている絨毯専門のイラン人職人さんに相談し、「どうやって直すのかな?」 と心配していたら、無くなった毛はそっくりな色の糸を足して、きれいに直されていました。
その後、少し大きくなった柴犬くんは嚙みぐせも直り、ギャッベも修理したまま、無事に3年が経っているようです。
Q:虫食いが心配です。
A:良質なウールのギャッベはいかにもおいしそうだから、たしかにご心配かと思います。冷暗所にしまい込むと虫食いの原因となります。ギャッベは夏も涼しく快適な絨毯です。
ぜひ365日、しまわずにお使いください。毎日使って、ときどき掃除機をかければ、虫食いの心配はありません。
Q:ホコリやダニが心配です。
A:ギャッベの手入れは掃除機をかけるだけで、大丈夫です。フローリングや畳は、よく掃除をしているつもりでも、人が動くたびに、目に見えないホコリがモウモウと舞い立っていることをご存じでしたか?
ちいさなお子さんもそれを吸込んでしまっているわけですね。
ギャッベは、ホコリを吸着させるので、舞い上がることはありません。
ただ、一般的な絨毯は、下地にループ状の糸を接着剤で接着しているものがあります。
通気性がなくなり、密閉されて空気が抜けないため、掃除機をかけてもチリやダニを上手く吸い取れず、ダニの温床になります。
さらに接着剤の成分が揮発することによる、アレルギーや健康への影響が心配です。
その点、自然素材で1本1本手織りしているキギャッベは通気性がよく、掃除機をかければ、チリでも何でもぐんぐん吸って清潔に保つことができます。
Q:草木染めの色は褪せたり、落ちたりしませんか?
A:ギャッベは草木で羊毛を染めた後や、仕上げの段階で、何度も直射日光による天日干しをします。
なので、日光による日焼けの心配は、まずありませんが、半年に1度向きを逆にしてみることをおすすめします。
ギャッベは見る方向によって、色の違いを楽しんでいただけますし、日光のあたりを分散してくれます。
色落ちについては、強く水拭きした時に、染料が着く場合があります。
Q:薪ストーブの近くで使います。汚れたり、火が飛んで焦げたりしませんか?
A:ギャッベと薪ストーブはベス卜マッチです。
ウールは難燃性の素材なので、化学繊維のように燃え広がることはありません。木屑などは掃除機で。快適であたたかい冬が楽しみですね。
夏涼しく、冬暖かい。1年通して心地よくお使いいただけます。
Q:遊び毛はどのくらいでおさまりますか?
A:ギャッベは天然の羊毛を手紡ぎし、一目ずつ手で織りあげているので、刈り込んだ後の残った毛や短毛が、遊び毛として表面に出てきます。
使いはじめは特に多いのですが、毛並みに沿って掃除機をかけていくと、半年から1年でほとんどおさまってきます。
柔らかい短毛は抜けていきますが、しっかりと紡がれた丈夫な長毛が残り、ツヤのあるしなやかな絨毯に育っていきます。
Q:ギャッベの上に、テーブルや椅子を乗せても跡はつきませんか?
A:ギャッベの毛を手で撫でて、ねかせてから上に物を置いてください。
ギャッベの毛は、とてもコシのある丈夫な毛なので、へたってしまったり、跡が残ってしまうことはありませんので、ご安心を。
Q:床暖房やホットカーペットでも使えますか?
A:ギャッベのウールは熱で硬くなったり、変質したりすることはありません。蓄熱能力が高いため、あたたまるまで多少時間がかかりますが、一度あたたまると冷えにくいです。冬の夜、暖房を切って寝ても、朝までほんのりあたたかです。
Q:静電気でパチパチしませんか?
A:ギャッベに使われる良質なウールには、ラノリンという油分がたっぷりのっていて、しっとり。
化学繊維とは違って、静電気は発生しません。静電気のパチパチを全く感じなくて不思議なほどです。安心してお使いいただけます。
いかがでしたでしょうか。
皆さんも、何か困ったことがあれば、
まずはご相談ください。
松葉屋ではギャッベ専門のプロによる
修理とクリーニングを承っています。
安心して、永く、大切に使ってもらいたいギャッベだからこそ。
10月、実りの月から初冬へ。
ただいま開催中!
秋のゾランヴァリ・アートギャッベ
「大地と空、火と草色のじゅうたん展」は
11月5日まで開催しています。