オーダ家具 木材の基礎知識 その3 木材の各部の特性

こんばんは!
100年オーダー家具店主、善五郎です。

だいぶ時間が経ってしまいました。
おまちかね?
「木材の基礎知識シリーズ」です。

お忘れだと思いますので、
以下をお読みになってください。

木材の基礎知識 その2 「樹木の成長と木材の各部の名称」
https://matubaya-kagu.com/blog/archives/1701

木材の基礎知識 その1「樹種の基本
https://matubaya-kagu.com/blog/archives/1670

今回は、木材の基礎知識 その3 木材の各部の特性です。

前回も見ていただいた木材の断面を見てください。

木材の断面

順を追って説明します。

■ 年 輪
成長の際できる細胞の層を 年 輪 といいます。

春から夏と、秋から冬にかけてでは細胞の大きさや色が違います。
また、日当たりのよい南側は年輪幅 も広くなりますので、
木口を見れば、その木がどちらを向いて立っていたのかがわかります。

また、年 輪は1年1層づつ同心円状に発達していきますので、
その数を数えれば樹齢がわかります。

秋から冬にかけての成長が鈍い時は細胞も小さく、強硬で密度の高い
濃色の層を形成します。

こ れ を 夏 材( 晩 材 )と呼び、
成長も活発な春から夏にかけての、細胞も大きく軟弱で淡色の層を
春 材( 早 材 )と呼んでいます。

伐採は、水分が上がらず成長の止まった冬にするのが最もよい、とされてい ます。
日本のように四季の変化がはっきりしているところでは明瞭な年輪になりますが、
気候変化の 少ない熱帯地方に育ったものの中には全く年輪のないものもあります。

■ 髄
幹の中心の柔らかい組織です。

樹木の成長初期には養分を貯蔵する役目をし、その周りに他の細胞が
年々増殖して幹を形作っていき ます。

ですが、髄自体は大きく育つことはなく、その後は生理的な働きはしません。
ほ乳類で例えれば、 ヘソにあたるようなものでしょうか。
髄の形は樹種によって特徴があり、星形・三角形・楕円・円形と、さまざまです。

■ 心 材
髄の周囲で樹幹の主要部を形作っています。

すでに生活機能が減っていますので樹液や水分も少なく、
主に幹を支える役目をしています。辺材よ りもやや硬い材質で、
成長により段々とその割合は多くなります。

別名 赤 身・赤 太 と呼ばれ、一般に褐色を帯びています。

この色調は、組織中のタンニン・ガム・樹脂に よるもので、
そのため辺材と比べると耐久性に優れ、利用価値の高い部分です。

■ 辺 材
心材の外を取り巻き、樹皮との間にある、生活中の細胞が集合した組織です。

樹液を多く含みますので比較的柔らかいのですが、
強度は心材部 と大差ありません。生活細胞です ので、
狂いや腐朽のしやすさはあ りますが、その分粘りや柔軟性の 大きい部分です。

大木と呼ばれるくらいになると 辺材はほとんど見分けのつかな いくらいに
少なくなってしまい ます。
心材部より色が淡く、白 太( し ら た )と呼ばれています。

木材構造図

■ 形 成 層
辺材と樹皮の間に挟まった薄い層です。
葉の光合成によってできた養分によって形成層は柔細胞を分裂させ、
内側に木部を、外側に樹皮を形 成しながら成長していきます。

養分の移動は上下だけでなく水平方向にも通導しますので、
一部の形 成層が外部からの被害を受けても、残部があれば枯死することはありません。

古木や大木の根元に洞 穴ができても生き続けることのできる理由は、
このような形成層の性質によるものです。

■ 樹 皮
幹の一番外側で樹木の大切な生育組織である形成層と
幹を保護しています。

樹種によりさまざまな表情がありますので、葉と同様に樹種の識別に役立ちます。
また、装飾用のほか、 薬品や染料にも利用されます。

■ 射 出 線( 髄 線 )
年輪に直角に髄から樹皮の方向に向かって放射状に並ぶ
細胞の束です。

幹の内部から外方へ、また辺材から心材へと樹液を(水平方向に)通導したり、
養分を貯えたりする大 切な役目を持っています。

木口面では細い筋のように見える組織ですが、柾目面には 斑( ふ )となって 現れ、
板目面には紡錘状の断面を見せて散在します。

柾目面にあらわれる斑は、美観として和風家具や 内装材で珍重されます。
弦楽器では目立たない裏板によく斑の入ったもの(イタヤカエデなど)が使用 されますが、
それは音の伝わり方が優れている性質を利用するためです。

板目木取り・柾目木取り

ちょっとしたMemo

そ の 1
● 辺材部が年月を経て心材化してゆく現象は、
一般に辺材の細胞が 死んでゆくためと云われていますが、必ずしもそうではありません。
もともと 辺材部の細胞の全てが生活機能を持っているとは限らず、
また心材部の細胞 も生活機能を保持している場合もあります。

そ の 2
● 辺材と心材の色の違いは、針葉樹の場合樹脂が細胞の内腔を塞ぐ ことによるのですが、
広葉樹では導管の内部に入り込んだ充填物の有色物質 の沈着によるもので、
細胞の死による変色ではありません。

あーまた眠くなってきましたね。
まとめてダウンロードとかできればいいのですが…

次回は、木材の組織について説明します。

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