アートギャッベ【染料のお話】
こんにちは! スタッフの松澤です。
いよいよ今週末からアートギャッベの展示会がはじまります。
私も楽しみでなりません。
そこで今日は、きれいなきれいな染料・染色のお話をしたいと思います。
昔はそれぞれの遊牧テントで染めていましたが、需要が増え、安定した品質の
ギャッベを供給するために、今では染め工場でまとめて染めています。
各家庭からあつめられた毛糸は、工場で選別され、等級ごとに保管されます。
そして、48時間、大釜で染めます。
何世代も受け継がれてきた職人の経験と勘が、
ギャッベの宝石のように美しい、透明感ある色の決め手です。
ギャッベは基本色「緑・赤・茶・黄・青」が5色。
力強く明朗なトルコ石グリーンは、インディゴでしっかりブルーに染めた羊毛を、近くのザクロス山脈の灌木(ジャシール)からとれる黄色の染料で、たっぷり一昼夜染めたもの。
深く鮮やかな赤は、茜といろんな染料をミックスして2度染めしたもの。
チョコレートブラウンはクルミの外皮から。
金色のような黄色はザクロの皮やカレーの香辛料で知られるターメリックから。
青色は豆科のインド藍より摂取されるインディゴで。
草木染めは色褪せるのではなく、熟成・表情豊かに変化します。
羊の毛の個性で、色浅くなる糸、色を深めていく糸があり、
また光や時間を経ることで様々に変化し、いつしか馴染んでいきます。
色落ちすることもほとんどありません。
朝の光、日中の日差しや木漏れ日、西日のきらめき。
日にあたるギャッベの色は見事です。
様々な光の中で日々、愛でて楽しんでください。
いつしか、趣のあるアンティークの美しい布のようなじゅうたんに育ちます。
松葉屋ではこの「アートギャッベ」を現地イランに直接おもむいて、
松葉屋の眼で、松葉屋らしい「アートギャッベ」を一枚一枚選定しております。
一枚一枚に想い出があり、物語があります。
遠く1万2000キロ離れた、イランからのときめく出会いに、
松葉屋へぜひ、この機会にお出掛けくださいませ。
2014 春 アートギャッベ
大地と空、火と草色のじゅうたん展
4月26日(土)〜5月11日(日)期間中無休
10時〜21時
松葉屋家具店
2014/04/21 | アートギャッベ
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